鍼灸はなぜ効くのですか？

という質問を受けました。

鍼灸の効果の研究は、いろいろな研究所、医療機関、鍼灸大学、短期大学などで意欲的に進められております。

一般的には、鍼灸の刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善の作用、生体の恒常性維持機能（ホメオスタシス：病気を自然に回復させる作用）に働きかけるのではないかと考えられています。

また、古来より認められている鎮痛効果の解明も次のような諸説があります。

1. ゲートコントロール… 鍼刺激が脊髄において痛みを抑制する。

2. エンドルフィン… 鍼刺激がモルヒネ様鎮痛物質の遊離を促し痛みを抑制する。

3. 末梢神経の遮断効果… 鍼刺激が末梢神経の痛みの電気信号（インパルス）を遮断する。

4. 経穴（ツボ）の鍼刺激による痛覚閾値の上昇による鎮痛効果。

5. 血液循環の改善…筋肉の緊張をゆるめ血行状態を良くする。

これだけ医学が発展した今尚、わかっていないことが多い鍼灸治療。

一人一人の個体により治療法が異なる個々別々のオーダーメイド治療だからこそなのでしょうか。

その人のその時、その環境、その体調、その心の具合で治療方法が変わるので、科学的に規定するのはほぼ不可能といっても良いでしょう。

だからこそ、はるか昔より人類の健康保持増進に寄与してきた伝統医学なのですね。

人類というひとまとまりの概念で見るのではなく、一人一人として見る鍼灸治療。
その圧倒的な臨床と実績を是非お試しください。

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