こんにちは。金沢市松村1丁目の【鍼灸なかだ治療院】の中田 和宏です。

さて、今回は、テレビやネットで肩こりのツボとして紹介されている「合谷」というツボについてお話します。

合谷（ごうこく）のツボ

合谷とは山が合わさって間にできた谷という意味です。親指と人差し指の骨、つまり第1・第2中手骨を山脈に見立ててその間の谷間にあるツボだからこういう名前になりました。

別名、虎口、トラの口。指でガオーの形をするとトラの口の位置にあります。

谷ですからへこみのどこでもよさそうですが、鍼灸の教科書では人差し指の骨のきわにツボを取ります。

押さえるとぐっと鈍痛があります。

合谷の位置については諸説あり、2本の骨の合わさった手首近くにあるという説、骨と骨の間の中間にあるというものです。

また、臨機応変に圧痛を調べてそこを合谷とする場合もあります。人によって体調や病状でツボの位置は変わるといわれています。

よく、テレビやネットで肩こりのツボとして紹介される合谷ですが、これだけでは肩こりはよくなりません。合谷が一番効くのはどんな病気なんでしょう。

鍼灸の教科書には「優れた鎮痛効果が期待できる」とあります。上肢、つまり腕の痛み、しびれ、麻痺に対して使うツボと言っています。

そして、東洋医学的には手陽明大腸経という経絡のツボですから、大腸の病気に使うことができると書いてあります。院長的には効くかどうかわかりませんし、大腸の病気なら別のツボを使います。

合谷は何に効くかというお話に戻ると、院長の長年の経験から言わせてもらうと、顔の痛みにすごく効きます。

顔の痛みという表現はおおざっぱでして、顔にある部品の痛みです。目の痛み、鼻の痛み、歯の痛み。特に、虫歯歯肉炎などの口の中の痛みにはよく効きます。

昔の人が四総穴といって体を4つに分けて、それぞれの部位で起こった病気に効くツボを4つ決めました。それによると合谷は顔の病気に使えとあります。

さて、その使い方です。テレビやネットではせんねん灸や棒などを使っての指圧、爪楊枝でトントンするなどと紹介されています。

それでは刺激が弱くてちっとも効きません。

昔の人が考えたことを実践する場合は昔のやり方でやらないとだめです。つまり、でかいお灸をすえるか、太い鍼を刺してグリグリするかです。強刺激をするのです。お灸が良く効きます。大きなお灸はあとが残ります。小さなお灸を100回ぐらいすれば虫歯の痛みはほとんどなくなりますが、小さくても痕はやっぱり残りますね。

ということで、虫歯や歯肉炎で痛いときは歯科を受診しましょう（笑）

落ちがついたので、合谷は終わりですが、歯の痛みに合谷よりもっと効くツボがあります。

温溜穴です。これは合谷よりもっと上、手首より上にあります。指で探るとコリコリしたスジがあります。その筋の中の圧痛を探してお灸をすえます。100個ですよ。

院長は数年前、右の上の奥歯が痛くなったことがあります。冷たいものがしみるので虫歯だろうと思い、歯科に行けばいいのに温溜穴にお灸をすえてごまかすことにしました。

お灸は熱かったですが、ばっちり！痛みは消えました。でも、半日立つとまた痛み出してきます。それでまたお灸をすえる、をしばらく続けましたが、こんなことしてちゃだめだと歯科を受診しました。

レントゲンを撮ってもらったところ、痛む奥歯の根っこが折れていました。先生いわく、寝てる間の歯ぎしりやくいしばりのし過ぎだとのこと。ストレスありませんか？と聞かれてしまいました。ストレスない人はいないと思うんですが、なーにがストレスなのかな？？？

ということで治療してもらって、歯の痛みは治りました。

鍼灸は良く効きますが、ちゃんと調べてもらわないと症状だけ軽減させていてはいけません。

鍼灸なかだ治療院は、新型コロナウイルス感染対策を十分に行い診療しております。つらい症状や痛みがありましたらお気軽にご相談ください。

今回のこのお話は、鍼灸なかだ治療院のYouTubeチャンネルでもご紹介しています。

鍼灸なかだ治療院のYouTubeチャンネル

合谷（ごうこく）というツボについてはYouTubeチャンネルで動画を公開しています。下記リンクから視聴することができます。
https://youtu.be/7m9_6E9eY2k

今後も鍼灸なかだ治療院ではYouTubeに動画を掲載していきますのでご視聴ください。

 

 

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