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コンシェルジュコラム
腰痛について知っておいてほしいこと①【鍼灸なかだ治療院 コラム】
こんにちは。金沢市松村1丁目の【鍼灸なかだ治療院】の中田 和宏です。今回は、腰痛について知っておいてほしいことをお伝えしたいと思います。
寒くなると冷える腰痛
寒くなってきて腰痛が悪化して受診される方が増えてきました。
冷えると痛くなることは、皆さん経験上ご存じかと思います。冷えると血流が悪くなって、筋肉などの組織に栄養が行きにくくなる、血管が縮んで血流が悪くなる、筋肉が固くなるなど、いろいろ言われています。
それなのに痛いからと言って、シップを貼って冷やしているのはどうなのでしょうか。温めたほうが良いと思うのですが、みんなシップ大好きですね。
気温の低下と腰痛の悪化に因果関係があるのかどうかの証拠はありませんが、体験的に患者さんは、皆さんそう確信を持っておられます。
さて、日本人の67%が腰痛で悩んでいるというデータがあり、もはや腰痛は日本の国民病といわれています。昔は国民病といえば結核でした。その腰痛ですが、原因がわかっているものは2割ほど。腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離すべり症、腰部脊柱管狭窄症などが原因です。それでは残りの8割の腰痛はいったいどうして起こっているのでしょうか。その原因がわからないのはなぜでしょうか。
鍼灸院に腰痛を訴えてくる方の多くは、もちろんこの8割の患者さんの中からいらっしゃいます。
非特異的腰痛
このような腰痛を非特異的腰痛といいます。
特異的腰痛は上記のような原因がわかる腰痛です。非特異的腰痛の一部には心理的・社会的・性格的な要因が深く関係しているといわれています。いわゆるストレスです。ストレスがかかるとカラダや脳は痛みに対して敏感になります。ストレスから体を守ろうとする当然の働きですが、そのことが腰痛を悪化させ慢性化さてしまいます。
では、腰に何が起こっているのでしょうか。前述の冷えのお話のように血行が悪くなる、筋肉が固くなるなどの状態が起こっていると考えられます。鍼灸師が腰を触ってみると腰を支える筋肉が固くなって、場合によっては皮膚が冷たくなっていることがあります。
MRIやCTなどではわからない腰の状態が、触ることでわかるのです。筋肉をほぐし、血行を良くして、腰を温かくすると、痛みは減ります。
しかし、ストレスを抱えている患者さんは、施術でよくなってもまた会社や家庭に戻るとしばらくすると腰痛が再燃します。ストレスの種は消えていないからです。
ではどうしたらいいの?
こういった腰痛患者さんの多くは、几帳面で完ぺき主義の方が多く、痛みがゼロにならないと気が済まないようです。
子供のころ風邪をひいてもすぐに治りました。おなかが痛くてもさすってもらうだけで治りました。
大人になるとそうはいきません。何をしても完ぺきには治らないのです。それは老化が始まってカラダが死へ向かっているからであり、治る病気ばかりではないことを知らなければなりません。
ストレスはなくなりません。ストレスのない世界があるとするならば、その世界の中で人はストレスとなるものを探そうとし、それを探すことがストレスとなって腰痛を起こすでしょう。仕事を辞めて楽な環境で好きなことを続ける行けるだけの金銭的余裕があたとしたら、最初は楽しいでしょう。何の心配もありませんから。そのうちどうなるでしょう。楽なのだけどさみしい、毎日することがなくなってくる。それがストレスです。
人はストレスと共存することで生き、それが人としての成長を促すのだと思います。お気楽な性格の人がいれば、きっちりしないと気が済まない人もいます。
腰痛と共に生きる生き方を見つけましょう。痛くて当たり前。では、その痛みを少しでも軽くすることをしましょう。
はり治療いいですね。
運動いいですね。
十分な睡眠いいですね。
おいしいものを食べるのもいいですね。
つまり、生活を見直すことが最初にやることです。忙しくてそんな余裕ないよという方は特に。自分が変わらないと何も変わりません。それが腰痛を軽くする秘訣です。
鍼灸治療は最初にもお話した通り、血行をよくし筋肉の緊張を取ります。また、自律神経の働きを調整して食欲・睡眠・便通を改善します。基本的な体調がよくなれば気持ちも変わります。
ただし、性格はなかなか変わりません。だから注意をして生活をしてほしい。几帳面で完璧主義の人は8分目ですましましょう。ぐうたらでだらしない性格の人は、サボらず行動した後どうなるかを想像してください。素敵な未来があるはず。
そして目標を持ちましょう。腰痛が軽くなったら何をしたいですか?小さな目標を作ってください。それをひとつずつクリアしていきましょう。
「痛くてできない」ではなく「痛くてもできる」ことを。
鍼灸治療を受ける際には
治療計画を立てましょう。鍼なら一回で治る!ことはありません。たまにそんな腰痛もありますがまれですよ。腰痛は鍼だけで治る病気ではありません。あなたという複雑で貴重な人間が起こしている病気ですから、難しいに決まっています。ですから計画的に治療を行う必要があるのです。
そして目標を立てましょう。鍼灸師と相談して今できることとできないことを話し合いましょう。目標は3つ。1つは小さな目標として毎回治療で何が変わったのかの評価をしてもらいましょう。たとえば治療の後の変化、体の前屈動作がどう変わったのかなど。
2つ目は中くらいの目標として、例えば散歩を30分するなど。
そして、何回かの治療の後、3つ目の大きな目標ができるかどうか。例えば旅行をする!コロナ禍でなかなか大変ですが、県内の観光客がいない場所を見つけて(それを探すのも楽しいですよ)日帰りドライブして現地を散策。
痛くても楽しいことをしましょう。翌日からつらい仕事が待っているなんて考えずに、次の休日は何をしようか考えましょう。
今も仕事中に腰痛で苦しんでいる方へ
特に若い方々にお伝えしたいのは、腰痛は決して治療だけで治るものではないということ。ストレスや仕事や家庭内に受け入れられない何かがある限り続きます。治療を継続しつつ、何かに向き合い、もし趣味があればそれに没頭してください。趣味をしているときも腰は痛いと思いますが、痛くてもできていることはすごいことです。それを少しでも軽くしていくことを考えましょう。
急がず慌てずゆっくりと。ときには辛抱と我慢も必要です。
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