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腰部脊柱管狭窄症について思うこと【鍼灸なかだ治療院 コラム】
こんにちは。金沢市松村1丁目の【鍼灸なかだ治療院】の中田 和宏です。今回は、腰部脊柱管狭窄症について思うことについてです。
腰部脊柱管狭窄症について思うこと
10年ぐらい前からこの病気の診断を病院で受けて、経過が思わしくないからと鍼灸治療に訪れる高齢者が増えています。
この病気は腰部の脊柱管、つまり脊髄が通っている場所(脊柱管)が何らかの原因によって狭くなって症状が起こる馬尾型と脊柱管から左右に分かれた場所で狭窄される神経根型があります。
馬尾型の症状は両足の痛みやしびれ、神経根型は左右どちらかに症状が起こることが多いとされています。
鍼灸治療は神経根型に有効です。治療目的は痛み・しびれの軽減です。
過去、いろいろな鍼灸治療のやり方が提案されてきましたが、最近では通称「東大方式」が広まりつつあります。
これは東京大学附属病院リハビリテーション科鍼灸部門の粕谷大智先生が研究・実証されたハリのやり方で、低周波鍼通電療法を行います。
ハリをする場所は、足三里穴と陽陵泉穴、すねの外側(下腿外側)で、そこを低周波鍼通電器で刺激をします。そうすると腰部の血流が改善されます。狭窄部の神経や周辺組織への栄養が行き届くようになり痛みが改善するというわけです。
腰部脊柱管狭窄症は、外傷以外では高齢者に多い病気です。長生きするようになり罹病率が増えてきています。病院で年のせいといわれる状態です。
さて、ここからはちょっと私の印象を書いていこうと思います。
この病気になりやすい人の特徴として、腰をそっている人。
会社の社長さん(えっへん!)えらそうですね。
過去に妊娠出産経験のある女性。赤ちゃんがおなかにいる1年近く、どうしても腰をそって生活しますね。お母さんからおばあちゃんになって筋力が衰えることがこの病気のきっかけとなります。
そして、いつまでも健康で元気にいたいからと、胸を張って大股でウオーキングを続けていらっしゃる方。
胸を張って大股で歩いてはいけないの?
そうです。年をとったら腰をそらしてはいけません。
腰部脊柱管狭窄症は腰をそらすと症状がひどくなります。狭窄が強くなるからです。毎日胸を張って大股でウオーキングすると自然に腰がそります。テレビなどの健康番組では胸を張って手を大きく振って姿勢よく大股で歩きましょうと、若くてきれいなモデルさんが新緑美しいハイキングコースを、山ガール的いでたちで笑顔麗しく歩いています。
そりゃ高齢者は自分もそうなりたいと思うでしょう。
しかしそこにワナが!?
カラダは老化しています。若い人と同じようになんてしょせん無理なんです。それを理解しないとカラダはどんどん悪くなってきます。
では、高齢者はどんな歩き方がいいのでしょうか。軽く前屈した姿勢で小股で歩きます。スピードゆっくり。物足りないと思う方はウオーキングの1/3だけ速足で。
「なんだか年よりくさい歩き方だなぁ」と思われたあなたはお年寄りです。
私は55歳を過ぎたら歩き方を変えていかなければならないと考えています。
日本はますます高齢社会となります。何をしなくても長生きできる時代です。食事もよくなり、医療も充実し、健康に費やす時間も増えています。
健康でいるためにする運動が逆に不健康になってくるかも、と考えています。
何事もやりすぎや極端なのはよくありません。若くいたい気持ちはよくわかりますが、身の程をわきまえることも大事です。
鍼灸院では体の不調を治療で是正するほかに、やりすぎかどうかのアドバイスをしています。
結構、ご本人は当たり前と思っていることでもやりすぎていることがあります。スポーツでいうところのオーバーユース、使いすぎ症候群です。過度な練習を繰り返ししたために障害が発生することをそう言います。
気になる方は鍼灸師に相談するとよいでしょう。
腰部脊柱管狭窄症と使いすぎ症候群、そしてフレイルが高齢者の問題になることでしょう。
住所:金沢市松村1丁目36番地 マーヴェラス松村1F
電話:076-267-6989
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