マッサージやはりきゅうを受けたい人のための
コンシェルジュコラム
分解せよ!ならば合成する。
おはようございます。治療院コンシェルジュの岩田 真人です。
今回は「合成」と「分解」についてです。理屈では、「分解」があって、初めて「合成」される。ということはわかるのですが、実社会では、「分解」することってハンパなく怖いので、どうしても「合成」を先にやってしまう傾向があると思います。
例えば、雇用でいえば、問題のある社員に踏み込まずに、新入社員を入れて何とかしようとすることや、事業でいえば、既存事業が過去の成功パターンに囚われ、問題だらけなのに、それを他の事業で補てんしようと躍起になること、健康な食生活でいえば、身体に良いものを大量に食べて、減らすことはしない・・・ような感じでしょうか。
”得るは捨てるにあり”や”創造的破壊”という有名な言葉はありますが、なかなか実行できないのが人間の性ではないでしょうか?
動的平衡という概念
そんな合成と分解について、福岡 伸一氏が提唱する「動的平衡」という概念があります。
左図は、人間における動的平衡を数理モデル化したものです。
人間の身体は細胞レベルで日々分解(破壊)され、そして新たに合成されています。
図を見ると左上に矢印が引かれているように、分解量が合成量を少し上回ることで、モーメントが生じ、矢印方面に推進力が働く。ということです。
分解量が減ってしまい、合成量が上回れば、この円は坂を転げ落ち、人間の身体は異常を起こしてしまいます。従って、転げ落ちないように合成よりも多く分解する必要がある。という概念です。
これは、人間の身体のみでなく、すべての事象に当てはまると思います。
分解せよ!ならば合成する。
人の悩みは、人間関係、健康、お金の3要素に対する”怒り”か”不安”といっても良いでしょう。
これらの問題をしっかり認識し、怖がらないで分解する!
そうすれば勝手に合成される。
そして、分解し続ければ、留まることが出来る=動的平衡になるということです。
鍼灸マッサージ治療は動的平衡モデルそのもの
僕が携わっている鍼灸マッサージ治療は不調があれば、
鍼やお灸で身体に刺激を与える(壊す)⇒新たに合成される
マッサージで凝りを壊す(ほぐす)⇒新たに合成される
といった具合に、必ず分解があって、合成(自然治癒力)があります。まさに動的平衡モデルですね。
その点、病院での投薬やサプリメントなどは”足りないものを補う”と概念が強いので、合成に重きをおいている傾向にあるので、動的平衡の概念でいえば、坂を転げ落ち、異常を起こしてしまうことになります。
分解せよ!ならば合成する。
変化に恐れることなく、ダイナミックな人生を歩んで参りましょう。
